ウィッツのつぶやき Vol.1205

2020年04月25日

昔人生不可解なりと言って華厳の滝に身を投じた藤村操という学生がいました。

「不可解」なものに対して一寸知りたかったのですが、「不可解」「華厳の滝」で検索すると出てきたのが、以下のウェブです。

猪瀬直樹の本の前書きだったのです。

東京都知事をやっていた頃は、馬鹿じゃないかと思っていたのですが、この前書きの文章はなかなか読ませます。

物書きとしてはそれなりだったのですね。


https://cakes.mu/posts/8317 より一部抜粋します。

「【悠々たる哉天壌、遼々たる哉古今、五尺の小躯を以て此大をはからむとす。ホレーシヨの哲学竟に何等のオーソリチーを価するものぞ、万有の真相は唯一言にして悉す。曰く『不可解』。我この恨を懐いて煩悶終に死を決するに至る。既に巌頭に立つに及んで胸中何等の不安あるなし。始めて知る、大なる悲観は大なる楽観に一致するを】

宇宙と世界の空間的な拡がり、はるかな歴史と現在という時間の拡がり、そういうなかで自分はいったいどこにいるのか、どうしたらよいのか、悩んで悩んで答えが見つからない。という程度のことなのだが、漢文脈で記すと何となく見栄えのよい文章に見える。

シェイクスピアの『ハムレット』に登場するホレーショは、ハムレットに「この天地のあいだには、人智の思いも及ばぬことが幾らもあるのだ」と言われる。自分はホレーショのごとき俗物ではない、と言いたいのである。 華厳の滝への飛び込み自殺は大々的に報じられた。すぐに遺体が上がらなかったこともあり、昨今ならばワイドショーや週刊誌がこぞって取り上げる体で、早稲田の学生が話題の小西旅館に泊まってから飛び込む始末。流行現象となった。

明治時代は、国家をつくる時代である。幕末から明治維新にかけ動乱を仕掛けた吉田松陰、西郷隆盛、坂本龍馬、高杉晋作らを第一世代だとすれば、伊藤博文、山県有朋ら第二世代はすでに明治憲法までつくりあげた。そして第三世代の官僚たちがヨーロッパから帰国し(鴎外や漱石など文学者を含めて)、明治国家は急速に成熟の域に入った。

さてこれからどうするか。自分はなにをすればよいのか。新しい世代の役割、当面の目標が見えないのでひとりが「不可解」と叫ぶと、そうだ、そうだ、と反響を呼び起こしたのである。同級生に落第が相次ぐ。


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